CHAT advance コース セミナー

小児医療に関わっているとこどもの課題に気づくことがあります 現場ですくい上げだこどもの「こえ」を社会に届けるために私たちに何ができるのかみんなで考える場を作りたい そんな思いでこのセミナーを始めることにしました 実際こどものこえを社会に届けるために活動されている方々の実践を紹介していただきそれをもとに参加者同士で意見交換を行っていきます 明日の自分たちの取り組みにつなげる また同じ思いを持った仲間とつながるそんな場になればと願っています

 

こどもアドボカシーに興味がある

専門職向けのセミナー

 

偶数月第一水曜日18時-19時

Zoomを使用したWeb研修会

参加費:無料



 第 11 回 「一時保護って子どものためになっていますか?」

本山 景一 先生

茨城県立こども病院  救急集中治療科/PICU室長

 

小児医療の中で虐待を疑う場面は少なくありません。

その気づきがきちんとCPTでの検討につながり児相に通告、そして一時保護へ、、、病院としては「ほっと一安心」。

このプロセスがきちんと行われることもとても重要です。

 

一方で、たとえ保護されても「何が起きたかは不明なので」数か月後には自宅に戻り、

身体的虐待や性被害を繰り返し受けながら非加害親にも寄り添ってもらえず、

部分開示からの一時保護を繰り返しされながらも決してこころは満たされずに、

ひとり生き抜いている子ども達がいます。

ある子どもにこう言われました。

「わたしのためって最初は言ってたけど、結局、大人の都合ばっかりだよね」

 

「一時保護って子どものためになっていますか?」

 

臨床現場にいながら4年前から一時保護所の嘱託医を兼務することになり色々な景色が見えてきました。

保護された子どもたちの最初の声がきちんと受け止められ、客観的な評価につながり、適切なケアやより良い人生につながるにはどうすればよいのだろう?

試行錯誤しながら、一時保護されたすべての児が最初にこども病院の外来で診察を受けるという仕組みを作りました。

まだ入り口をつくっただけで、本当の意味で「子どものためになる」対応につながっているとは言えませんが、みなさまと共有させて頂き

子どもたちの最善について話し合えればと思います。

 

 

日 時:2025年6月11日(水)18時から

参加費:無料

会 場:Zoomを使用したWeb研修会


過去の研修会

第10回

社会の中の課題を起点とする研究の実施と社会実装

                                ~父親の産後うつ・父親支援を例に~

        竹原 健二 先生  国立成育医療研究センター 政策科学研究部長

日時:2025年4月2日(水)18時から

第9回

子どもの視点で災害対策の政策立案から現場での取り組みまで

        伊藤 友弥 先生  あいち小児保健医療総合センター

日時:2025年2月5日(水)18時から

第8回

なぜ子どもの声を聴くのか:アドボカシーとウェルビーイングをつなぐ

        山口 有紗 先生  社会福祉法人子どもの虐待防止センター

日時:2024年12月4日(水)18時から

第7回

傷害予防と上流思考〜アドボカシーの一つの形〜

        岸部 峻 先生  東京都立小児総合医療センター 救命救急科 医長

日時:2024年10月2日(水)18時から

第6回

「米国でみた子どものアドボカシーを日本の小児科医が実践するには」

        伊藤健太先生 あいち小児保健医療総合センター総合診療科

日時:202487日(水)18時から

第5回

「誰のためのこどものこえ?〜虐待対応の医療・福祉・司法の連携〜」

        小川優一 先生 千葉県立こども病院 総合診療科

日時:202465日(水)18時から

第4回

「こどものアドボカシー 地域医療の視点から」

        仲島 大輔 先生 西真岡こどもクリニック

日時:2024年4月3日(水)18時から

第3回

「レジデントができるアドボカシー活動」

        中村 俊貴 先生 東京都立小児総合医療センター

日時:2024年2月7日(水)18時から

第2回

「学校との連携について考える」

        秋山千枝子先生 あきやま子どもクリニック

日時:202312月6日(水)18時から

第1回

メディアを使った情報発信について

        今西洋介先生 大阪大学公衆衛生学 特任研究員

日時:2023年10月4日(水)18時から


成育医療研究開発費 2024E-2

研究名称 :小児科医のためのアドボカシー活動の普及・啓発・プラットフォーム整備

研究代表者:余谷暢之(国立成育医療研究センター総合診療部緩和ケア科)